大阪城南 真田丸 大應寺浄苑

春のお彼岸はいつ?するべきことやマナーなどを徹底解説

本記事では、春のお彼岸の日程や、お彼岸にすべきことを解説します。

お彼岸の由来や、守るべきマナーについても解説していますので、

お彼岸のお参りを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

春のお彼岸は、春分の日を中日として、前後の3日間を含めた期間で行う行事です。

ご先祖様が過ごすあの世と、私たちが暮らす現世の距離が近づく日とされ、

ご先祖様への供養をします。

本記事では、春のお彼岸の日程や、お彼岸にすべきことを解説します。

お彼岸の由来や、守るべきマナーについても解説していますので、

ぜひ参考にしてみてください。

春のお彼岸はいつ?

お彼岸は、春分の日と秋分の日を中日として、前後の3日間を含めた7日間を指します。

仏教的には、現世とあの世が最も近づく期間とされ、お墓参りや仏壇の掃除をする慣習があります。

春分の日と秋分の日は国民の祝日になるため、祝日を利用してお墓参りに行くことが一般的です。

ただし、春分の日と秋分の日はその年によって日程が異なるケースがあり、毎年決まったスケジュールではないことに注意しましょう。

お彼岸の日にちは毎年異なる

春分の日と秋分の日は、法律によって具体的な日付が定められていません。

というのも、春分と秋分は地球と太陽の位置関係によって変わるため、

一概に日付を決められないためです。

そこで4年に1回の閏年のように春分の日と秋分の日をずらし、

太陽と地球の位置関係と、暦のズレを修正する必要があります。

翌年分の春分の日と秋分の日は、毎年2月1日に国立天文台が

発表する暦要項(れきようこう)によって発表されます。

基本的には毎年3月20日もしくは21日になるため、

先の予定を決めたいときは参考にしてみましょう。

お彼岸とは?なぜお彼岸に先祖の供養をするのか

お彼岸には、お墓参りや仏壇の掃除をして、

ご先祖様の供養をすることが一般的です。

しかし、なぜお彼岸に先祖供養をするのか、

あまり理解せずにお墓参りに出かけているかたも多いのではないでしょうか。

ここでは、お彼岸の意味や春と秋でお彼岸を行う理由について紹介します。

お彼岸の意味を理解して、しっかりとご先祖様の供養をしましょう。

お彼岸の由来

彼岸(ひがん)とは、もともとあの世を指す言葉です。

これに対して私たちが生きる現世のことを此岸(しがん)と呼びます。

彼岸と此岸は三途の川で隔てられていて、人が死を迎えると、

三途の川を渡ってあの世に行くとされています。

古来より人が死ぬと向かう彼岸は西にあり、

これに対して此岸は東にあると考えられてきました。

その理由としては、太陽が昇る様子を人が生を受けることを意味し、

日が沈むことを人が死ぬことであると考えたからです。

仏教の言葉で西方浄土(さいほうじょうど)という言葉がありますが、

これは西の彼方には極楽浄土があると信じられていたことからできた言葉といわれています。

春と秋でお彼岸を行う理由

あの世とこの世の位置関係が東西に分かれていることは説明しましたが、

ではなぜ春分の日と秋分の日にお彼岸を行うのでしょうか。

それには太陽の位置が関係しています。

春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈む日です。

つまり、彼岸と此岸がまっすぐに一直線で

結ばれることになり、最も距離が近づく日と考えられるのです。

また一説によると、太陽が昇っている間の世界を此岸、

太陽が沈んだあとの世界をあの世に例えることもあります。

そのことから、昼と夜の長さが同じになる

春分の日と秋分の日は、此岸と彼岸の距離が近くなるともいわれています。

いずれにせよご先祖様が過ごす彼岸が

この世に近づいてくることから、お墓参りに行ったり、

仏壇に手をあわせたりすることで、ご先祖様への供養を

合わせる意味合いを持つようになりました。

お彼岸の歴史

じつは古来の日本の春分の日と秋分の日は、

現在のご先祖様の供養をする文化とは違った風習があったとされています。

仏教が伝来する前の日本では、豊作をもたらしてくれる太陽に祈るため、

日願という考え方がありました。

春には豊作を祈願し、秋には豊作に感謝する文化があり、

暦の発達していない当時から春分の日と秋分の日は大切な行事を行う日だったようです。

もちろん当時から、神様やご先祖様の霊に対して、

豊作の感謝を伝える風習はあったといわれています。

仏教が伝来してからは、西方に極楽浄土があるといった考え方や、

人は死後に西に向かうといった考え方がもたらされました。

結果的に、日願と彼岸の文化が混ざりあい、

現在のお彼岸という文化が生まれたものと考えられています。

春のお彼岸にすること

お彼岸には、ご先祖様を供養するために次のようなことをします。

  • 仏壇の掃除とお供え
  • お墓参り
  • 菩提寺の法要に参加する
  • 他家へのお参りとお供え

ご先祖様への感謝を込めて、しっかりとお彼岸の供養をしましょう。

仏壇の掃除とお供え

お彼岸には、ご先祖様への感謝の

気持ちを表すために、自宅にある仏壇の掃除を行います。

供養の気持ちを込めて、入念に掃除をしましょう。

また、お彼岸の期間中には、親族や故人の

知り合いが、仏壇をお参りするケースもあります。

故人と関係のあった人が、気持ちよくお参り

できるようにするためにも、しっかりと掃除しておくことがおすすめです。

お彼岸の期間には、牡丹餅や果物を供えてご先祖様を供養します。

ただし、お盆のような盆飾りなどの装飾は必要ありません。

掃除やお供え物の準備は、お盆の入りまでに用意しておくことがおすすめです。

どうしても事前の準備やお供え物ができないときは、

お彼岸の中日の午前中までに済ますか、お彼岸の前後の日程で行いましょう。

お墓参り

お彼岸にはお墓参りをすることで、ご先祖様の供養をしましょう

お彼岸は、この世とあの世の距離が近くなる日といわれ、

こちらからあの世のご先祖様のもとへ出向むく意味合いがあります。

一方で、同じくお墓参りをするお盆は、

ご先祖様がこの世にやってくるのをお迎えする意味合いがあります。

いずれにせよ、ご先祖様へ日頃の感謝の気持ちを込めてお参りすることが重要です。

お彼岸のお墓参りはいつ?何時?

お彼岸のお墓参りは、具体的にいつに行くかは定められていません。

しかし、多くの場合は、お彼岸の中日である春分の日にお墓参りをします。

あの世とこの世の距離が最も近くなることから、最もお参りに適した日といえます。

春分の日は国民の休日にもなっていますので、お参りしやすい人も多いのではないでしょうか。

春分の日にお参りができないときは、

春分の日から前後の3日間にお墓参りをすることがおすすめです。

なお、お墓参りに行く時間についても特に決まりはありません。

菩提寺によっては、お彼岸の中日に法要を

行うケースもありますので、法要の時間にあわせてお参りすることもおすすめです。

菩提寺の法要に参加する

お彼岸の中日には、菩提寺で法要が行われることがあります。

一部では、この法要のことを彼岸会(ひがんえ)と呼ぶこともあります。

お寺の本堂や会館を使って、複数の檀家が合同で行うことが一般的です。

法要では、僧侶による読経や焼香を行うことで、故人の冥福を祈ります。

お彼岸の法要は平服で参加できます。

華美な服装は避けた方が無難ですが、喪服を着用する必要はありません。

菩提寺で行われる法要では、お布施を持参することが一般的です。

お布施の金額は5,000円~10,000円前後が

基本ですが、菩提寺によってはあらかじめ指定されるケースもあります。

また、一部の地域や宗派では、合同で法要を行わず、自宅で法要を行うこともあるようです。

このような個別法用の場合は、お寺の僧侶を自宅にお招きして法要を行います。

他家へのお参りとお供え

お彼岸では、自分のご先祖様のお参りだけではなく、

親族やお世話になった人の元を訪れて、仏壇に手を合わせることも重要です。

他家へお参りをするときは、手土産を持参することがマナーです。

一般的には、仏壇へそのまま供えるものや、ご遺族で消費できるものを持参します。

例えば、進物用のお線香や日持ちする菓子折りなどを持参すると良いでしょう。

また、場合によっては御香典をお包みすることもあります。

地域や訪問先によっても手土産は変わるので、訪問前に身近な人に確認をしておきましょう。

春のお彼岸で仏壇やお墓に供えるもの

お彼岸では、仏壇やお墓にお供え物を置き、ご先祖様の供養をします。

お墓参りをするときは、五供(ごく)を供えることが一般的です。

一方でお仏壇は、お盆のように飾り付ける

必要はありませんが、以下のようなものをお供えします。

  • 仏花
  • 牡丹餅(ぼたもち)
  • 彼岸団子
  • 果物
  • 故人が好きだった食べ物
  • 十三仏(じゅうさんぶつ)

ここでは、お彼岸にお供えするものを詳しく紹介します。

近くのスーパーなどで購入できるものも

ありますので、お彼岸の前に用意しておきましょう。

お墓には五供を供える

お墓参りをする際は、お墓に五供(ごく)を供えることが一般的です。

五供とは、仏教における故人やご先祖を供養する際の

お供え物で、以下の5つの物品のことを指します。

  • 香:お線香
  • 花(供花):常緑の樒や生花
  • 灯明(とうみょう):ロウソクに火を灯す台
  • 浄水(じょうすい):水やお茶

飲食(おんじき):仏飯器に盛り付け白米など

ただし、この5つを全てお供えする必要はなく、いずれかを揃えておくことがポイントです。

例えば、故人が愛用していた湯呑などに水を入れてお供えしたり、

仏花をお供えすることが多いです。

ただし、カラスや野良猫などにお墓を荒らされないために、

お供え物の持ち帰りを推奨している墓地もあります。

そのため、お墓をお参りする間だけ供えて、

そのまま自宅に持ち帰れるものを用意することもおすすめです。

お墓のルールを守って、気持ちよく参拝できるようにしましょう。

仏花

お彼岸の期間には、仏壇やお墓に花を供えることがあります。

お彼岸に供える花には、種類や色の決まりはなく、自由にお供えができます。

春らしい花を選んだり、故人が好きだった色で選ぶと良いでしょう。

ただし、トゲを持つ花や毒を持つお花、ツルがある花は縁起が悪いため、避けた方が無難です。

また、地域によっては黒色の花は縁起が悪いとされるケースもあります。

マナーなどが気になる場合は、生花店などで販売している仏花を購入することがおすすめです。

牡丹餅(ぼたもち)

お彼岸に供えるお菓子としては、牡丹餅が有名です。

牡丹餅は、牡丹が咲く時期に食べられていたことから、この名前がつけられました。

ちなみに秋のお彼岸では、おはぎを供えることが一般的です。

どちらももち米をあんこで包んだお菓子ですが、

牡丹餅はこしあんで、おはぎは粒あんで包まれています。

お彼岸に牡丹餅を供える理由としては、小豆が魔除けの力を

持っているからとする説や、五穀豊穣の祈願をするためといった説があります。

最近では、お彼岸の季節になるとスーパーや

コンビニでも購入できるので、手軽に入手できるお供え物の1つです。

彼岸団子

地域によっては、お彼岸の入りや明け、中日に団子を供えることがあります。

この団子は彼岸団子と呼ばれ、お彼岸入りに供えるものを入り団子、

お彼岸明けに供えるものを明け団子とも呼びます。

彼岸団子は、白い段んごを積み重ねたもので、見た目としては月見団子と同じです。

ただし、月見団子が13個の団子を供えるのに対して、彼岸団子は6つの団子をお供えします。

この6つの数字は、仏教の六道に基づいているといわれ、輪廻転生を表しているといわれています。

地域によって供えるタイミングや個数には違いがありますので、

お彼岸の前に確認をしておくと良いでしょう。

果物

お彼岸には、リンゴやバナナ、いちごといった果物をお供えします。

特に丸い果物は、ご先祖様との縁(円)をつなぐ食べ物とされ、縁起が良いとされています。

基本的にはどのような果物をお供えしても良いのですが、一定のマナーがあることに注意しましょう。

例えば、仏教において臭いの強い食べ物は、修行の邪魔になるという理由から敬遠されることがあります。

あまり一般的ではありませんが、ドリアンなどの果物を供えるのは避けた方が良いでしょう。

また、果物を供えるときは奇数個をお供えすることがポイントです。

2で割り切れる偶数は、故人との円が切れるとも考えられ、縁起が悪いものとされています。

故人が好きだった食べ物

お彼岸はご先祖様を供養する行事のため、故人が好きだったものをお供えしても良いでしょう。

ただし、仏教は殺生を禁止していることから、肉類や魚を供えることをタブーとするケースもあります。

また、同じく仏教的な観点で、お酒を供えることを避けることもあるようです。

どうしてもお供えしたい場合は、腐らないように短時間だけお供えするなどの工夫をしましょう。

お彼岸にやってはいけないこと

お彼岸にやってはいけないことは特にありません。

ただし、あくまでお彼岸の期間は、ご先祖様の供養をする期間です。

そのため、お彼岸の期間に慶事を行うことを嫌う人もいます。

同じ理由から引っ越しや新築祝い、車の納車を避けるケースもあるようです。

地域や親族の方の考え方にもよりますので、お祝いごとをするときには配慮をする必要があります。

春のお彼岸でご先祖様を供養する

春のお彼岸は、春分の日を中日として前後の1週間でご先祖様を供養する期間です。

仏壇の清掃やお供え物、お墓参りなどをして、ご先祖様に日頃の感謝を伝えましょう。

さまざまなルールやマナーはありますが、

一番大切なことは、故人への供養の気持ちを持つことです。

さまざまな理由からお墓参りができないときも、

少しだけご先祖様へ手を合わせる時間をとってみましょう。