大阪城南 真田丸 大應寺浄苑

迎え盆や送り盆はいつ行う?時期や手順を詳しく解説

この記事では、迎え盆や送り盆はいつすべきかについて紹介しています。

お盆前の準備から盆明けまでの流れや、お盆に用意しておくべきもの

についても解説していますので、ご先祖様の供養について詳しく知りたい方は、

ぜひ参考にしてみてください。

迎え盆と送り盆は、お盆にご先祖様をお迎え・お見送りするための行事です。

お盆に自宅へ帰ってこられるご先祖様の霊を、迷いなく導くために行います。

ただし、お盆の時期やご先祖様の供養の方法は、地域によっても差異があります。

そのため、事前に迎え盆や送り盆の方法やタイミングを確認しておくことがおすすめです。

今回は、迎え盆や送り盆はいつすべきかについて紹介します。

お盆前の準備から盆明けまでの流れや、お盆に用意しておくべきものについても解説しています。

ご先祖様の供養について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

お盆は、ご先祖様の霊を自宅にお迎えし、家族とともに過ごす期間のことです。

もともとは、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」や

「盂蘭盆(うらぼん)」が略された言葉で、

仏教の伝来によって日本にもたらされました。

一説によると、日本には仏教の伝来以前から

夏に先祖の霊を供養する風習があったともいわれています。

現在は、仏教の教えと古来の風習が混ざりあい、

夏の期間に家族が集まり、故人を供養する行事として定着しました。

迎え盆と送り盆とは

迎え盆とは、お盆の期間に自宅にご先祖様の霊をお迎えする儀式のことです。

お盆の初日に行われ、ご先祖様が道に迷うことなく

家に到着できるように、迎え火を焚いて導きます。

対して送り盆は、お盆の最終日に行われる儀式で、

ご先祖様があの世へ帰られるときにお見送りする儀式です。

送り盆では送り火を焚き、ご先祖様が迷わずに帰れるようにお見送りをします。

どちらもお盆の前後に行われる儀式で、ご先祖様を供養するための大切な儀式です。

一方で、地域や宗派によってお迎えやお見送りの方法が異なることもあります。

正しい迎え盆や送り盆の方法を知りたいときは、事前に菩提寺に確認しておくとよいでしょう。

迎え盆と送り盆はいつ?時間帯は?

迎え盆と送り盆は、お盆の前後に行います。

一方で、お盆の時期は地域によってことなるため、事前に確認しておくことが重要です。

ここでは、送り盆と迎え盆はいつ行うべきかについて解説します。

お盆は地域によって時期が異なる

お盆は夏に行われることは共通しているものの、細かい時期については地域によって差があります。

理由としては、明治時代に太陰暦(旧暦)から太陽暦(グレゴリオ暦)に改暦されたことで、お盆の時期がずれたことに由来しています。

具体的には、地域ごとに以下の日程でお盆を行うことが一般的です。

  • ・7月15日を中心に、7月13日から16日の期間(新盆)
  • ・8月15日を中心に、8月13日から16日の期間(旧盆)

このほかにも一部の地域では、7月下旬から8月上旬、

もしくは8月下旬から9月下旬にお盆を行う場合があります。

地域によっては、主要産業の都合や風習の

名残が残っているため、このような時期の差が生まれるようです。

また、お寺の考え方によっても時期が異なることや、

そもそも迎え盆や送り盆がないこともあります。

地域のお盆の日程を知りたいときは、お寺や親族に確認しておくことがおすすめです。

迎え盆の時期

迎え盆は、お盆期間の初日に行います。

例えば、新盆の場合は7月13日、旧盆の場合は8月15日に迎え盆を行います。

送り盆では、日が高いうちにお墓参りを済ませ、夕方に迎え火を焚くことが一般的です。

具体的には、午前中にお墓参りを行い、15時から18時ごろに迎え火を焚くとよいでしょう。

また、ご先祖様をお迎えする盆棚(精霊棚)やお供え物は、

当日の朝までに用意しておく必要があります。

しっかりとスケジュールを立てて、気持ちよくご先祖様をお迎えする準備をしておきましょう。

送り盆

送り盆は、お盆の最終日に行います。

新盆の場合は7月16日、旧盆の場合は8月16日に行うことが一般的です。

送り盆では、送り火を焚いてご先祖様をお見送りしますが、

地域によっては行う時間が異なることがポイントです。

多くの地域では、夕方から夜までのタイミングで送り火を焚きます。

理由としては、暗くなる時間に送り火を焚くことで光が良く見えるため、

ご先祖様が道に迷わずにあの世まで帰れるからといわれています。

また一部の宗派では、送り盆が省略されることもあるようです。

送り火を焚く時間は正確に決められているわけではありませんので、

ご先祖様が無事にあの世へ帰れるように、

しっかりとこころをこめてお見送りをしましょう。

一般的なお盆の流れ

一般的にお盆は、以下のような流れで行われます。

  1. お迎え始め:ご先祖様を向かえる準備をする
  2. 迎え盆:ご先祖様を迎える
  3. 盆中日:お供え物を備えて供養をする
  4. 送り盆:ご先祖様を見送る

それぞれのポイントについて、流れに沿って詳しく解説します。

お迎え始め:ご先祖様を向かえる準備をする

お迎え始めは、お盆入りの前日にあたります。

7月もしくは8月の15日がお盆の場合は、12日がお迎え始めとなります。

ご先祖様をお迎えする準備を行う日で、

お供え物や盆棚(精霊棚)の飾り付けをして過ごすことが一般的です。

また、地域によってはお迎え始めのタイミングで、

お墓の掃除を行うケースもあります。

いずれの場合も、ご先祖様が気持ちよく

帰ってこられるように、しっかりと準備を整えておきましょう。

お迎え始めで用意しておくべきものについて、後ほど詳しく解説します。

迎え盆:ご先祖様を迎える

お盆の入りには、迎え盆でご先祖様をお迎えします。

迎え火を焚いて、ご先祖様が無事にあの世から帰れるように導きましょう。

また、地域やお寺によっては迎え盆でお墓参りを行い、ご先祖様をお迎えすることもあります。

お墓参りに行く場合は、お墓でお迎え提灯に火を灯し、

自宅のお仏壇や盆棚へ火種を移してご先祖様をお迎えする慣習もあるようです。

お寺によっては、迎え盆のタイミングで法要を行うこともあります。

事前に法要の有無を菩提寺に確認しておくと安心です。

盆中日:お供え物を備えて供養をする

迎え盆の翌日から盆中日と呼ばれ、自宅に帰った

ご先祖様と、家族で一緒に過ごす期間といわれています。

お供え物や読経をして、ご先祖様の供養をしましょう。

お盆の過ごし方はそれぞれですが、家族で過ごす時間を大切にすることがおすすめです。

また、お墓を守る仏様に感謝を伝えるために、盆中日にお墓参り(留守参り)を行うこともあります。

そのほかにも、盆踊りや大文字焼き、花火大会などの行事も、先祖供養の意味合いがあります。

地域によってさまざまな行事が開催されますので、ぜひ参加してみましょう。

送り盆:ご先祖様を見送る

お盆の最終日には、送り火を焚いてご先祖様の霊をお見送りします。

送り火は、迎え火を焚いた場所と同じ場所で行いましょう。

時間帯は夕方ごろに焚くことが一般的です。

地域によっては、川や海に船を浮かべて送り盆を行うこともあります。

また、一部の地域で行われる灯篭流しも、ご先祖様の霊を送るために行う行事の1つです。

さまざまなお見送りに方法があるので、地域の風習などに合わせてお見送りしましょう。

お盆までに済ませておくべき準備

お盆には、盆棚やお供え物を用意して、ご先祖様の霊を供養します。

迎え盆の前日までには、しっかり用意を済ませておきましょう。

具体的には、以下のようなものを用意しておくことがおすすめです。

  • 盆棚(精霊棚)を用意
  • お盆用品の準備
  • お仏壇の清掃
  • 菩提寺へ法要の依頼

ここでは、お盆までに用意しておくべきものについて、詳しく解説します。

盆棚(精霊棚)を用意

盆棚(ぼんだな)は、お盆の時期に飾る祭壇で、

精霊棚(しょうりょうだな)とも呼ばれます。

一般的には仏壇と別に用意しておき、仏壇の前や横に設置します。

盆棚は、位牌やお供え物を飾り、ご先祖様に霊を供養するためのものです。

位牌を最上段に設置し、その周りに小さな提灯(全霊灯)や盆花を飾り付けます。

盆棚の中段から下段には旬の果物やお菓子などのお供え物を飾りましょう。

故人が好きだった食べ物などをお供えすることもおすすめです。

盆棚は、お盆の前日から迎え盆の朝までに設置することが基本です。

ただし、地域によって設置場所や飾り方には

違いがありますので、事前に飾り方を確認しておきましょう。

お盆用品の準備

盆棚には、五供(ごく)を備えることが基本です。

五供とは、仏教における故人やご先祖を供養する際のお供え物で、基本的な5つの物品を指します。

  • 香:お線香
  • 花(供花):常緑の樒や生花
  • 灯明(とうみょう):ロウソクに火を灯す台
  • 浄水(じょうすい):水やお茶
  • 飲食(おんじき):仏飯器に盛り付け白米など

お盆の期間中は毎日お供え物をして、ご先祖様に霊を供養しましょう。

一方で「ニラ」「ニンニク」「ネギ」「らっきょう」

「はじかみ」は、五辛(ごしん)とも呼ばれ、

仏壇に備えるにはふさわしくないものとされています。

また、宗派によっては肉や魚を供えることを禁じていることもあります。

しっかりとマナーを確認したうえで、お供え物を用意しましょう。

お仏壇の清掃

お盆の期間に、仏壇を清掃することも重要です。

お盆の前に仏壇を清めてから、ご先祖様の霊をお迎えします。

仏壇は、彫刻の細かい部分や、本尊と位牌を置く場所に、ほこりが溜まりやすいです。

本尊や位牌を安全な場所に移し、仏壇の中まで清掃をしましょう。

金箔や漆で装飾されている仏壇は、水ぶきができないこともあります。

また、荒い布でこすると、傷ついてしまうことも

ありますので、はたきなどを使ってほこりを払うことがおすすめです。

迎え盆や送り盆ができないときの対処方法

ご家族の都合や仕事の都合などで、どうしても

迎え盆・送り盆ができないこともあるでしょう。

お盆のお墓参りは、決して必須ではありません。

重要なことは、ご先祖様や故人に思いをはせ、ご供養の気持ちを持つことです。

ご先祖様のお迎えやお見送りができないときは、以下のような方法で代替しましょう。

  • お盆の前後でお墓参りをする
  • 自宅で手を合わせる
  • 自宅で盆提灯をつける
  • 自宅でお線香を焚く

最もおすすめな方法は、お盆の前後でお墓参りをすることです。

供養の心をこめてお墓の清掃を行い、ご先祖様への感謝の気持ちを伝えましょう。

最近は、お墓参りの代行サービスが提供されています。

お墓が遠方にあって、どうしても掃除や

お手入れができないときは、お墓参りの代行サービスの利用を検討してみましょう。

迎え火・送り火が焚けないときは?

マンションや集合住宅では、迎え火や送り火を焚くことが難しいこともあるでしょう。

そのような場合は、自宅でできる方法などで代用ができます。

例えば、盆提灯やロウソクを部屋の中で灯して、迎え火や送り火の代わりにします。

仏具店などでは、迎え火・送り火用のローソクも

販売されていますので、形だけでも整えたい方におすすめです。

もしくは、迎え火や送り火の準備をして、火を焚かずに飾っておくことでも代用できます。

迎え火や送り火ができないときでも、大切なことは

自分ができることをして、ご先祖様への供養の気持ちを持つことです。

手を合わせるだけでも、十分にご先祖様への感謝の気持ちは伝えられるでしょう。

まとめ

今回は、迎え盆や送り盆はいつすべきかについて紹介しました。

迎え盆と送り盆は、ご先祖様が迷わずに帰るために大切な行事です。

一方で、お盆の時期や供養の仕方には、異なる点もあります。

事前に迎え盆と送り盆のタイミングや、

やるべきことを整理したうえで、ご先祖様への感謝の気持ちを伝えましょう。

また、どうしてもお盆の期間に供養に行けないときは、

自分のできることから実践することが重要です。

お線香を焚いたり、手を合わせたり、供養の気持ちを持ってお盆を過ごしましょう。